ー終わりが大切ー
どんなことにも共通の、
「終わりが大切」
それは、次に始める(最初の)ために大切なんです。
歌も、一曲歌っている中でも、
次のフレーズの頭にベストな声=ポジションと
タイミングを完璧に整え、始める努力を最大限にやるのですが
その一つ一つがフレーズ一つ一つにあり、全体として音楽を作り上げる作業を、感情や様々の表現を総合的にしながら、音を飛ばして表現することを体でする作業が声楽の世界。
アンサンブル、オペラ等、相手も複雑に交わりながら、となると、尚更にその基本は「自身」をしっかりとコントロールしながら全体で作り上げる技、ということです。
フレーズの終わり方で「次」が決まります。
体の楽器を失うこと無しに息を吐ききり(吐く加減も音楽によって異なります)そしてむこうから声の種を引き寄せ、体の楽器に響かせ音をホールの後の席まで飛ばす。
それを体でやりますが、コントロールは足でやるのですね。
またやり直ししていてよく私自身自覚があるのですが、声楽と違って出来上がってる楽器がもう外に既にある分、そして椅子に座って音を出すスタイルの作業がピアノなので、どうしても浅く(指はまわっても体全体使っていない、歌っていない状態に)なりがちです。
この辺りがよく鳴るように作られたスタインウェイと、誰でもが弾けるわけではない(笑)ベーゼンドルファーとの大きな差であることを私も身にしみて感じていることです。
(ベーゼンドルファーは丸見えでコントロールも難しい。そのかわり、体でやれた時には素晴らしい音の世界が広がる)
歌い手もピアニストも、やはり大家と言われる巨匠たちは、体の使い方、体の奥行きも全く違うので、出てくる音波も、まるで治療の如く、体も楽になってしまうもの!
その感動も味わった者でなければわからない。
従って、いいもの、本物を肌で音を感じるということは、
本当に価値のあることで、お金やパワーで得られるものではないんですね。
だからね
本当にいい音を聞きに行くことは一番大切なことです。
まず、あなたの音が変わり、
そして人生も変わる。
音の本当の凄さはそこにある。
演奏者の生き様も全て出る。
やはり、巨匠と言われる方々は生き方も素晴らしいのを、私も、世界の上澄みの音楽を肌で感じて確認してきました。
どんな音を出すのか。
私もあなたのその音をいつも楽しみに!レッスンで引き出すお手伝いをしています。
「終わりと始まり」
人生で、
技術です。